市川いちご園

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一年が経つのはあっという間で

明日、2月5日(水)に第3回全国いちご選手権が開催されます。

昨年、第2回全国いちご選手権において市川いちご園で栽培をした【あまりん】が最高位の1品種にのみ与えられる「最高金賞」をいただき、とても幸せな1年間過ごさせていただきました。

次の最高金賞のいちごを栽培された生産者さんも決まり楽しみなような、どこか寂しいような思いです。

昨年は審査の前日が雪が降っており

無事に審査会場まで到着出来るのか心配をしていましたが、到着しなかったら仕方ないと思いながら雪の降る中ハウスの中で収穫し、午前中のうちに荷造りをした事を覚えております。

審査当日は前日に降り積もった雪をトラクターで掃いていたりしたので、それ程審査のことは頭にありませんでしたが、夕方仕事を終えて帰宅し休んでいると見知らぬ都内の電話番号から着信があり

その電話は、最高金賞の受賞を告る電話でした。

ただただ、運が良かった。と受賞直後には思っていましたが運も実力のうちと言う言葉をいただき

今では素直な気持ちで受賞を喜んでいます。

審査の数日前から天候が思わしくなく、その数日間が晴れていたら恐らくは輸送に耐えられる品質ではなかったと思っており、その点も運が良かったのかもしれません。

それからは、まさしく人生のターニングポイントと言える転換点で1年間慌しく過ごさせていただきました。

受賞の報を知り多くのお客さまにご来園をいただきましたが、元々地域でも小規模の農園なためお断りする事も多く、今シーズンも大変なご迷惑をお掛けいたしております。

生まれた時からいちごと共に育ち、ハウスなどは私よりも古い物もあります。子供の頃はまだ、設備も古く、う今では普及が進んでいる自動換気も、昔はチェーンをガラガラと引っ張り手動で開け閉めをしていました。そのチェーンがたまに手に挟まり、親に開け閉めを頼まれても嫌で嫌で仕方がなかった記憶があります。今では、最新設備とはいきませんが大分、まあまあ、ほどほどなでもいつ壊れるの?なんて言う設備で栽培しております。もともと、いちごを栽培する上で上手なわけではなく20年近くいちごに携わって来ましたが、なんの経験もなく数年前に父親が急逝したため、勢いで跡を継いだばかりです。

40歳になったら本気を出すなんて思い過ごした30代がまさか本当に本気にならなくてはならない事態になるとは思ってもいませんでした。

親孝行をしたい時には親はいない。とよく言いますが

まさにその通りで、父親が生きているうちに見せてあげたかった。と言う後悔はいつも心のどこかにあります。

さて、肝心な第3回の選手権ですが今回は締切直前まで迷いましたがエントリーを見送りました。

令和ロマンのように、連覇を目指す道もありましたが

なにより、初心に帰り1から始めたいと言う想いが強かったのと、現状多くのお客さまからお問い合わせをいただいており、また、先代の頃からご愛顧をいただいているお客さまを大切にしたいと言う想いで見送った次第です。

何年後かに、チャレンジする機会をいただければもう一度エントリーをしてみたいと思います。

今回からは大阪でも審査会場が設けられ、今まで西日本の生産者さんは東京まで発送しなくてはならず、東日本の生産者さんと比べ収穫から+1日かかると言うハンデがありましたが解消され、本当の意味で全国いちご選手権が、開催されるのではないかと喜んでおります。

埼玉県の生産者ですので、もちろん県産品種が上位独占を願っておりますが、全国各地の生産者さんは日々、試行錯誤の連続で自分の管理に一喜一憂し、本当に真面目に栽培されているので、どこの品種が受賞されてもおかしくはないと思います。

もう2度と作れないのではないかと思っています、最高金賞をいただいた時のエントリーをしたいちごです。

真っ赤ないちごは、いちご農家の愛情と情熱の赤さです。埼玉県では、県をあげて県産品種の食味をアップさせる取り組みも行っております。

市川いちご園でも、県産3品種をご用意してお客さまへお届けしております。試行錯誤の結果が明後日の方向に行ってしまう事もありますが、今後も市川いちご園をお贔屓いただきますようお願い申しあげます。

1年間、たくさんのお客さまにお買い求めいただきありがとうございました。